年齢 :30代半ばから40代後半の男性に見られる。
症状 :無気力で仕事にも力が注げず、だらだらとアウトドア活動に日々を費やす。
原因 :30代になり、会社での仕事の能力が回りの人に比べ優れてないと感じ出すと、これからの人生を考え、仕事より家族とのつきあいに生き甲斐を求めるようになる。そこでアウトドア活動を中心に家族とのスキンシップをいっそう深めようと、アウトドア用品を買い、車をRV車に買い換える。子どもは3ー8歳位 最初は子供達も自然に接したり、色々な所に連れて行ってもらえ大いに満足するはず。父親の株も家族の中では大いに上がるもの。
そこで父親は自分の選択の正しさを感じる。母親に至っては、余り初めから乗り気ではないが、行くときは父親がこまめに段取りし、車で連れて行ってくれる。キャンプ場に着けば父親が家庭ではしたことのない様な料理まで作ってくれる。 又、子供達も気に入っているから、決して反対はしない。
この時の数年が父親にとって一番幸せな時代だった。会社へ行けば仕事はそれ程出来なくても、家族で行った楽しいキャンプの話や写真を見せ得意げに回りの人たちに喋っている。 ”なあに会社はお金を貰うところ、家族とのキャンプが僕の生き甲斐さ”
こうなったらもうアウトドアシンドロームの初期症状だ。
楽しい時期が数年続くが、ここで決定的な環境の変化が父親を襲います。それは父親とっては死刑の判決にも似たものなのです。 なぜならば父親には信じられないほどの子供の成長と受験戦争です。子供は小学生も高学年になると友達との遊びを優先するようになり、父親と一緒にキャンプに行くより友達と一緒に遊ぶ方を取りたがります。まだ小学生の時はまだ親の意向も通りますが、中学になれば決定的に離れます。これは子供にとってはごく当たり前の成長過程なのです。 又、多くの子共が中学受験という大きな山を越えるようになり、その時点から徐々に離れだします。
この時初めて、父親は感じるでしょう。俺のこの何年かは一体何をしていたのだろうかと。人以上に仕事をするのを止め、家族との融和を第一に考えてきた自分の人生は!!
アウトドアと言う大義名分の元、一生懸命動き回った結果、”はと” 気がついて後ろを見れば、家族の誰も付いてきていない。 母親は子供の受験の為忙しくなったり、近所の奥様連中と遊び歩く事が多くなり、子供は子供で受験勉強や、自分の仲間と遊ぶ方が多くなる。
今度の休みにキャンプに誘っても誰も行きたがらない。
この様な状態になったら、父親は今更キャンプを止めて、又、仕事に打ち込むことなど、とうてい出来ない。ただ自分でコソコソ行動するのみである。寂しいものだ。キャンプに行って、同じような症状を持った人間同士で酒を飲み、慰めあうだけのアウトドアライフが何時までも終わり無く続くのだ。
哀れな父親諸氏。これが私の言う”アウトドアシンドローム”です。仕事だけの男も病気ですが、この様な症状の方も病気です
治療法 : 食事をしたり、お酒を飲んだりだけのキャンプは卒業し、釣り、バードウォチング、天体観測など目的意識のキャンプをすることです。 |